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「小説」
奈秤大英

奈秤戯言帳 其の三

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奈秤です。2016年、気づけばもう節分の時期。
ですが、あえて言わせていただきましょう。

あけましておめでとうございます。


さて、挨拶はこれぐらいにしまして、更新が滞りに滞っておりました奈秤戯言帳。
なんと其の三がやってまいりました。
すごく懐かしいですね。なんで懐かしいのかなと前回の更新日みたら一年以上前でした。

あやうく今年の抱負がゲシュタルト崩壊を起こすとこであったわ。

そうならないためにも更新じゃ、更新!! では以下、どうぞ!!!

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GO TO WORLD TO SERVE

お題:フハハハハ!それはサーブ


季節に合わぬ寒い夜に、ソディ・デービーは隙間風に凍えながら、カーテンすら無いフローリングだけの部屋の真ん中に、足を腕て抱え出来るだけ縮こまるように座っていた。
彼は常に問答をしている。
一体いつからどこでどのように、何の理由でここにいるのか。
全く解答のない問答をソディは延々と続けていた。

ソディのいる部屋は月明かりだけに照らされていた。
時たま窓の外の方に目をやると、そこには何も有りはしなかった。
何もないと言うと御幣があるが、遠く水平線の彼方に拡がる広大な、おそらく海のようなもの。
暗くてよく分からないし、波音すら聞こえない。
それでもソディは別に構わなかった。
おそらくこの窓の向こうが、いつか還る場所であるとソディは予感する。

ソディの問答に答えは一向に出せないが、おそらくこの冷たいフローリングの床も、なぜか全く開かない窓も、別に苦痛でも何でもなかった。
ただ単に、ソディにとって自己問答とは暇つぶしの1つであった。

時間が来ればいつか窓は開く。ソディは確信している。
窓が開いた時は、ソディはフローリングの床を蹴って、広大な海へ飛び出すだろう。

笑いながら。

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奈秤コメント:なんやこのお題……、というまっとうな感性はさておき、
500字程度の文章に固有名詞を出すってどうなんですかね? お題がお題なので実験作です。
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オード・シィは彼の死を望む

お題:最後の人体

 いつこの世の非効率なシステム上の不備を徹底的に排したとするなら、間違いなくそれは今であろう。軋む音がする体を動かしながら、オード・シィは目の前の男を見た。
 その男は寿命が近く、生命維持装置のカプセルに入っていなければ、直ぐにでも死んでしまうかもしれない……。透き通った淡い翠色に光るカプセルをじっと見つめながら、オードはいつもの様に生命維持装置のメンテナンスをしていた。
「お加減はいかがでしょう、マスター?」
 オードはカプセルの男をマスターと呼ぶ。オードは人ではない。男によって作られたオートマタ(自律人形)であった。
 男から肉声の返事はないが、男の口元から溢れる空気の澱がレスポンスであると確認出来た。
 
 オードとしてはマスターも早くオートマタとなれば良いのにと常々思っている。元々は確かにオートマタとなるのに抵抗はあったが、かの体の不便さと言ったら……。
 まだ男が健在であった頃にもそう進言していたが、男は頑として聞き入れなかった。
 オードにはそれが今でも理解できない。
 マスターのオーダーであるという理由だけで、男の生命維持を続けているが、どうせ最後の一人。
 早くこちら側になってしまえばいいのに。

 オード・シィは今日もまた、そう思いながら男を生かし続けている。
 
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奈秤コメント:『最後の人体』なんてきたらアンドロイドやろ、っていう
短絡的発想。奈秤SF脳による脊髄反射的作品。他と比べてお題に大分沿うことができた作品。
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夢に出会いを、現実に別れを

お題:愛と死の眠り


 眠りというものから物事を連想したときに、常々思うことがあるとすれば、それは夢である。ヒトは眠りの間、夢を見る。しかしその夢はひどくおぼろげで、目がさめたときには忘れてしまっていることがほとんどだ。なかには自由に夢を見ることができたヒトもいるみたいだが、少数であったことは間違いないだろう。なにせ夢の世界では全く自由で、思いのままの世界を構築できるらしい。
 一攫千金、桃源郷、酒池肉林……。なんでもござれ、である。
 私自身も眠ることはあれど、夢なんてものは見たことがない。
 そんなものだから私自身も夢という世界にある種のあこがれみたいなものを持っている。これに関しては私だけではない。そのように思う人はたくさんいた。そんなヒトのために昔は催眠的音声を用いて、無理やり脳に働きかける手法が一部流行っていたみたいだが、これには個人差、というものがあるらしい。
 見れるかどうかはヒト次第。

 あるヒトが『明晰夢を自由に見れる』といった。
 あるヒトはそれを非常に羨んだ。

 ――結果として、そのヒトは極めて物理的な方法を選択した。

 彼の者は眠りについている。
 彼の者は一言だけ言い残して眠りについている。

 「これで、愛する人と、永遠の……」

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奈秤コメント:たった500字程度でもストーリーを冠するなら、
直接的な説明描写はやめろと言いたくなる作品。
15分というリミットがあるものの、己の力量はまだまだという訳です。
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天国には誰もいないから


お題:寒い天国

「天国って素敵なところなんだよね?」
 白いベッドの上の少女が、窓の風景を見ながら爺に尋ねる。
「天国……でございますか」
 あまりに唐突な問いにさしもの爺も少々狼狽したが、そこは顔に出さない。立派なあごひげをさわりつつ、ふむ、と思案する。
「それはもう、素敵なところでございましょうな。あかるく、そしてあたたかな空気がまとい、天国へと行かれた方々はそれはもう穏やかに暮らしておりましょう」
「ははっ、見てきたふうなものいいね?」
「これは手厳しい。天国とは得てして人心の拠り所となるところでもあります。今、小生の言ったことは、一つの可能性ともいえますな」
 爺には、ベッドの上で臥せる少女の真意がつかめないでいた。
 目は虚ろ。命が希薄。存在そのものが薄く、このまま消えいりそうな雰囲気だった。
「お嬢様の思う、天国とはどういったものか、お聞かせ願えますかな」
爺がそう尋ねると、少女は口だけで笑う。
「そうね……私の思う天国もそれはそれはきれいで、あたたかくて、とてものんびりしていると思ってる」
 そう言って視線をベッドに落とす。
「でもね。そこはとても寒いの。だって死んだらもう皆には会えないもの」
 ――それは私にとっては耐えがたい。心は寒いままだから……。
 
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奈秤コメント:やだ……今回の4作品全部死が連想されてる……。
まあそれはさておいて、爺が少女の真意がつかめないとか言ってるけど、
ほんまかいな。白々しい爺だ。いやらしい。
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