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「小説」
千夜風灯物語

千夜風灯物語 第百六十二夜 秋の夜長のミステリー

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【幽霊アパートの秋の一室】

季節外れの紋白蝶? にしては大きいなと捕まえてみたら左手だった。薄くマニキュアを塗ってあって、白くて細い指には指輪がない。家の中に持ち込むと、嬉しそうにちゃちゃちゃと飛ぶ。

コーヒーを要れたらプカリと目玉が浮かんで来た。前にもあったなあ、と思いながらもう一つの眼球が浮かんでいる金魚鉢に入れてあげた。二つの眼球はつがいらしく一緒に泳いでいる。

帰宅した時、玄関先で子猫が遊んでいる。と、見えたのは白い右足首だった。ペディキュアを薄く塗っている。お化けだったら足はないからお化けじゃないね、と語りかけながら家に招く。

実家から果物セットが届いていたから開けた。

林檎を剥いたら仄かに赤い頬が出て来た。葡萄の房は黒髪だった。蜜柑を剥いたら耳が出て来た。石榴だと思ったそれはアレだった。

これは全部一人のものであるらしく、部屋の中で仲睦まじくしている。この子と恋人になれないかしらん、友達でもいいけどなれないかしらん……などと夢想せずにはおれなかった。どうでもいいことなんかをお喋りしたいけど、口がないなあ。

そう思って苺の束を見ると、舌が一つ混じっていた。ぐるぐる蠢いている様は赤い蜥蜴みたいだったけど、どうやらそれは意志疎通の手段であるらしかった。よくよく観察してみると、段々に彼女の言うことが解って来る。

舌は言った。

『ア・リ・ガ・ト・ウ』……と。




 
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