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「小説」
千夜風灯物語

千夜風灯物語 第百五十八夜 Machiavellism

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ダンスホールのあるビルの地下で、秘密のショールームがある。当然そこで行われるショーは大っぴらに出来ないものばかりで、今宵のそれはリストカットショーだった。

秘密の会員たちの前に立ったのは、二十代前半くらいの女性であった。美人かどうかというと否だが、ブスかというとそれも否、というくらいの顔立ちだった。ややきつ目な印象を受ける。

手首がよく見えるように設置されたカメラを意識しながら、女性はカッターナイフを取り出した。刃をカチ・カチ・カチ……と時間をかけて出し、艶やかな舌でツ、と舐める。

女性はゆっくりとそれを手首に当てる。今、切るかと観客が思った瞬間、躊躇ったように手首から外す。四度それを繰り返すと、カッターを左手に持ち替えて、今度は右手首に当て、同じ動作を三度繰り返す。

そして、もう一度、今度は両手でカッターを持って、舌を傷付けないようにしながら、刃を舐めあげた。観客たちは黙って見ている。野次を飛ばすものはない。

場内に暗鬱の気配が立ち込めた。

女性はそれを敏感に悟り、右手に持ったカッターを、今まで以上に強く手首に当てる。皮膚がへこむ。一度、ほんの少しだけ手首から刃を離すと、今度は思い切りよく刃を左手首に当てて、すぅ、と、非常にゆっくりと引いた。

切れ味のよいカッターの跡から、ツ、と血が流れる。血管を適切に切った結果として、血はだくだくと溢れ出して来た。観客から感嘆の声が漏れる。カメラのレンズに血が滴って、それがスクリーンに大映しにされる。

暫く血に染まった手首を様々な角度で見せて、止血する。

この夜はこの儀式が五度行われ、ショーは喝采と共に終わった。




 
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