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「小説」
千夜風灯物語

千夜風灯物語 第百五十二夜 傾斜

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ちらほらと、坂道が見える。実際の坂道ではない、観念の坂道だ。それは、どこに続くかと言えば……少なくとも、彼岸と言えば間違いない。彼岸の先、それは、行ってみないと解らない。

この坂道が見えるようになったのは、多分祖母の怨念がそうさせたのだ。

僕の祖母は昨年死んだ。

それから暫く、夢枕に骨々と骨の鳴る音が壁から聞こえ、道端で見えない誰かに突き飛ばされて派手に転んで怪我をしたりと、妙な現象が続いた。今はそんなものはなくなったけど、しかし、代わりに坂道が見えるようになった。

この坂道は、祖母が歩んでいたものだろう。

何故とはなしに、そんな気がしている。父母が共働きで、子ども頃はほとんど祖母に育てられたから、向こうも初孫の僕には特別な思い入れがあったらしいし、だからこんなものを見せてくれるんだろう。お節介以外の何物でもないが。

坂道は、酷くゆったりしていて、注意しないと坂道だとは見えない。けれど、形而上の世界で坂道を歩んで行くと、段々に疲れが溜まっていき、その疲れ方は確かに坂道をだらだら歩く、あの感覚に近いのだった。

近頃、忘れっぽくなった。坂道が鮮明になるにつれて、現実でものを考える脳の機能が下がって行っていることは認めないわけにはいかないようだ。

坂道を登り切る頃、僕は自分が誰かも忘れてしまうのだろう。




 
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