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「小説」
千夜風灯物語

千夜風灯物語 第百四十八夜 今にも落ちてきそうな空の下で

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十一月の風が薫る日に、死ぬるばかりの恋着を思い出してしまうのは、どうしてだろうか。きっと十一月が一番感傷的な月だからだろう。

失くしてしまった君との絆を思い出し、決して君には届かない手紙を書くのも、そんな感傷が揺らめいた証だろう。

失くしてしまったら戻らないのかな。忘れてしまったら取り戻せないのかな。今は会えない君に再び会いたい願いも叶わないのかな。君が死ぬと言った時に泣いて明かした夜の不安を思い出すけど、僕の感情はもうあの時ほどの激しさをすっかり失ってしまったようだよ。

昔であれば、この辺りで死にたいとか、消えたいと願っていた筈なんだけれど。

今は、もっと、死ぬのも消えるのも怖いわけが出来たから、それは言わない。それがなんなのかも言わない。いつか忘れてしまうだろ。それまでずっと秘めていよう。君が死のうとした理由を語らなかった、だからこれはおあいこだ。

感情が擦り切れてしまって、今の僕は毎日何らのことも成せずに放心している有様だ。いつか読んでいた、擦り切れるほどに、その言葉たちも、失くしてしまった。ツルツルの脳髄の中から吐き出されてしまった。

忘れて行くことは怖くない。

それが怖い。

酷く無機的な恐怖を抱いて、今にも落ちてきそうな空の下で、君に宛てた手紙を紙飛行機にして飛ばして、きっと空が押し潰してしまって、僕の感情はどこにも届かない。

せめて、この手紙くらいは、覚えていたい、よ……。




 
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