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「小説」
千夜風灯物語

千夜風灯物語 第百四十七夜 逆さまの蝶

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もうそろそろ秋が終わって、冬が来る。

なのに、雨が降っている。頭が重くなる。眠くもなる。けれど授業はいつも通りある。理不尽。だからメールで遊びながらやり過ごす。退屈は紛れもしないけど、おふざけの恋文ならばこんな憂鬱な日でも少しは暖かくなる。

廊下を、カツーン、カツーン、と歩く足音が聞こえる。授業中だっていうのに大きく踵を鳴らして歩いている。みんな足音の正体を知っている。逆さまの蝶。誰ともなく、いつともなく、そう呼ばれていた。

けど、こんな時期に蝶々とは。随分長生きな蝶々じゃないか。いや、でも、この足音を聞いている人間は何人いるんだ。雨の静かに降る日、逆さまの蝶はひそやかに歩くという。全然ひそやかじゃないんだけど。

足音を聞けるのは、幸運なことらしい。

だったら今すぐ天国まで連れてって。

思いばかりが果てしない。決して叶わない自由空想、願わずにはいられない昇天願望、逆さまの蝶は答えもしない。メールの相手は返事もしない。逆さまの蝶は、実は死んだ女生徒の亡霊なんだって。だったら一緒に連れてけよ。天国までの地図なら知ってるからさ、だから一緒にあの世まで。成仏したい、成仏したい、天国で茫洋として形を失くしてしまいたい。

逆さまの蝶、答えてよ。




 
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