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「小説」
千夜風灯物語

千夜風灯物語 第百四十夜 ささくれ

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大きな女性だった。

二メートルはゆうに超すだろう。テレビの前で体育座りしている状態でも容易く解るほどに、彼女は巨大だった。しかし、一方で彼女の内心は大きさと裏腹に相当に繊細なものであるらしいことが、神の視点からは察せられた。彼女はテレビを見ている。時刻は深夜で、見ていると言うより眺めていると言う方が正しい。

豊子という名前を持つ彼女の内心は、テレビ画面上には存在せず、遠く、彼女の普段住んでいる狂った街で過ごしている恋人へと向けられていた。法事で帰郷した豊子に彼はついては来なかった。そして、酷いことに見送りも、その後のメールも、一切なかった。彼には彼で理由があるのだが、豊子はそれほど人情の機微に敏くはない。

今頃時緒(彼氏の名だ)君は何してるのかな、私以外の女の子と遊んでるのかな、それとも友達とかな、でも大学忙しいのかな、全然メール来ないや、してないのが悪いのかもだけど、でも一通くらい送ってくれてもいーんじゃないの? こっちからするのはなんだか、なんだか、悲しいよ……などと詮方ない思考が堂々巡りして、波濤に打ち付けられる心にはざわざわとささくれが出来ていく。止める術などありはせず。

大丈夫、大丈夫、大丈夫……祈りのようにそう思いながら、豊子はいつか眠りに陥って行った。……ささくれた心のまま。




 
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